純粋 呼吸。

 自分の内側へ深く深く潜っていく。大きく広く自分を開いていく。ちょうど呼吸をするみたいに、わたしは伸び縮みしている。それは枠を超えることであるし、思い出すことであるし、チャレンジすることであるし、忘れることであるし、知ることであるし、無知であることだ。わたしたちはそうやって伸びたり縮んだりしながら世界に馴染んでいる。

 

 集中力があと少しで切れてしまいそうだ。今大きな音がリズムを遮ったら、考え事が頭に飛び込んできたら、この言葉は途端に途切れてしまう。それを止めないように手を動かし続ける。わからなくても、ちぐはぐでも、とにかく手を動かしている。時計の秒針の音がいつもより大きく聞こえる。目だけが眠たいのだ。これが何の文章なのか、わからないまま書いていればいい。そんなことは誰にもわからない。わたしにも、あなたにも。ただこの文章が現れ続け、そして、完成してからは、この言葉が存在し続ける。それがまさにわたしたちがすべきことなのかもしれない。つむぎ続けること。絶え間なく動いていくこと。先が見えないままただこの目の前の瞬間を信じているということが、わたしたちを生かしている。

 

 誰かのことを愛しているなら、自分自身のことも愛しているはずだ。世界のことも愛しているはずだ。特別な誰かだけを愛していて、それ以外のことはどうでもいいというなら、結局その人のことだって大して愛していないのだ。そんな文章を読んで複雑な気持ちになったことがある。誰でもその「特別さ」にすがりたくなることがあるから。その「特別さ」を評価して、愛でて、より愛しているのだという錯覚を体験したいという欲望は誰にでもある。誰の頭の中にもある。ただそれが心ではないというだけだ。心じゃないことなんて、本当は分かっている。みんなわかっている。だから慎重に、それに気がつかないように、静かな声で愛を語り続ける。「君は特別だよ」って、耳をふさぎながら囁くのだ。心が目を覚まさないように、気づかれないように。

 

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